デヴィ夫人といえば、何かとお騒がせで芸能界の御意見番的存在ですが、、、
結局、一体何者？？
こんな風に思う一般の人もいるかもしれません。
なんとなーく、海外のどこかのセレブなのかな〜ぐらいの認識の人もいるかもしれません。
知っている人も多いでしょうけど、デヴィ夫人はインドネシアのスカルノ元大統領の第３夫人です。
ただ、デヴィ夫人の詳しい経歴、これまで歩んできた波乱万丈の人生を知っているという人は意外と少ないんじゃないでしょうか？
デヴィ夫人はたびたび炎上騒動を起こしますが、決してへこたれない強さもある人。
デヴィ夫人の波乱万丈の人生を知ると、このメンタル最強とは無関係ではないとわかります。
そこで今回は、デヴィ夫人の現代のシンデレラストーリーと、メンタル最強のデヴィ夫人の秘密について迫りたいと思います。
デヴィ夫人は日本人で唯一外国の国家元首の妻
現時点では、デヴィ夫人は日本人で唯一、外国の国家元首の妻だった人なんですよ。
え？デヴィ夫人以外にも外国の王様と結婚した人がいたような気がする？
それはきっと、1936年、オマーン元国王と結婚した神戸の日本人女性・大山清子さんのことでしょう。
しかし、この結婚は、厳密にはデヴィ夫人の場合とは違うんです。
当時、お忍び旅行で来日したオマーンのタイムール元国王は、神戸で大山清子さんと出会いました。
恋に落ちた２人は結婚しようとしますが、大山清子さんの両親が猛反対だったそうです。
何しろ、1935年の話ですからね。
国際結婚自体が珍しい時代で、しかも年齢も倍以上離れた中東人が相手。
娘の幸せを願う親としては無理もないでしょう。
しかも、このときタイムール元国王は身分を隠したままでした。
身分を明かせば「玉の輿」と賛成してもらえたかも？笑
結婚に猛反対の大山清子さんの両親は、タイムール元国王に無理難題を突きつけました。
「娘と結婚するなら、オマーンではなく日本に住むこと」
おそらくこのように言えば、さすがに諦めるだろうと予想したんでしょうね。
実際、この条件を受けて、タイムール元国王は日本を去りました。
しかし、1年後。。。
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タイムール元国王は、大山清子さんと結婚するために、オマーン国王の座を弟に譲って再来日したんです。
つまり、大山清子さんと結婚するために王座を捨てたわけですね。
この熱意にはさすがにご両親も結婚を許し、晴れて二人は結ばれました。
このように、タイムール元国王は結婚した時点で既に王位を弟に譲っているので、厳密には国家元首ではありません。
そういう意味で「現役」国家元首と結婚した日本人は、やっぱりデヴィ夫人が「唯一」なんです。
貧乏に苦しんだデヴィ夫人の幼少期
では、具体的にデヴィ夫人の人生を詳しくご紹介しましょう。
1940年、デヴィ夫人は現在の東京都港区西麻布の大工の家・根本家に誕生しました。
名前は七保子（なおこ）。
両親と弟の４人家族ですが、大工の父には多額の借金があり、かなり貧乏な生活だったようです。
中学卒業後は家計を助けるため、東京都立三田高等学校定時制部に進学。
千代田生命保険に入社しましたが、休日もアルバイトを掛け持ちする生活だったようです。
このあたりの話は、デヴィ夫人自身、よく著書やテレビで散々話しておられるので、ご存じの方も多いでしょう。
若い頃は貧乏で散々苦労した。
でも私は自分の努力でのし上がって成功したのよ！
デヴィ夫人はメディアでよくこういう言い回しをしますよね。
そんな風に言いたくなるのは、このような貧乏な生い立ちが原点なんでしょう。
デヴィ夫人とスカルノ元大統領の「運命の出会い」の真相
父が亡くなり、高校を中退したデヴィ夫人は、赤坂の有名高級クラブでホステスとして働き始めました。
クラブの名は「コパカバーナ」。
水割り一杯の値段＝大卒の初任給と言われた高級クラブです。
デヴィ夫人はこの高級クラブで、インドネシア建国の父スカルノ元大統領と運命の出会いを果たしました。
デヴィ夫人とスカルノ元大統領の出会いはホントに運命？
デヴィ夫人の人生を振り返る番組などでは、必ず使われるのがこの「運命の出会い」というフレーズ。
が、これが運命かどうかは評価の分かれるところでしょうね。
というのも、当時、日本はインドネシアに対し、敗戦処理のために830億円の賠償金を払っていました。
インドネシアはその賠償金で、日本製の船舶を買うことになっていたんです。
つまり、日本とインドネシアの二国間には、巨額のビジネス＝巨額の利権が渦巻いていたという状況がありました。
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この状況において、
- スカルノ元大統領がインドネシア大統領であったこと
- デヴィ夫人が金銭的に苦労していた若く美しい女性であったこと
これは確かに偶然ですし、その意味では運命かもしれません。
ただ、デヴィ夫人とスカルノ元大統領が出会ったこと自体は、「シナリオ通り」であった可能性が高いと見る人が多いようです。
デヴィ夫人のシンデレラストーリーには先例があった
というのも、デヴィ夫人よりも先に、同じようにしてスカルノ元大統領と出会い、インドネシアに渡った日本人女性が存在していたからです。
つまり「先例」があったわけですね。
彼女の名前は周防咲子さん（本名は金勢さき子ともいわれています）
クラブホステスだった周防咲子さんは、いち早く賠償金ビジネスに食いついた中堅商社である木下産商によって、インドネシアに送られました。
ちなみに、この木下産商のバックには、岸信介首相がついていたと言われていますが、国会において癒着を追求されても全面的に否定。
…まあ、認めるわけないですよね。笑
しかし、この木下産商の動きを面白く思わない人たちも当然いました。
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ライバル企業や政治家たちです。
なんせ、ビジネスの規模がとてつもなく大きいですから、何とか食い込みたいわけですよ。
この蜜月関係を破ろうと、伊藤忠商事をバックにした東日貿易という商社が選んだ刺客がデヴィ夫人だったと言われています。
木下産商のバックに岸信介総理がいたように、東日貿易には自民党副総裁の大野伴睦や河野一郎がいたんだとか。
さらに「昭和のフィクサー」と呼ばれる児玉誉士夫までいたというのが公然の秘密だったみたいですね。
うまくいった「運命の出会い」はデヴィ夫人の第一歩
とはいえ、ですよ？
裏にどんなに大物がいたって、ライバルと同様に「美女を送る」というのは、何とも稚拙で単純な作戦に思えますよね？
しかし、これが見事に大成功だったんです。笑
「英雄色を好む」と言いますが、ご多分に漏れずスカルノ大統領もかなり女好きだったからです。
しかも、デヴィ夫人の若い頃の画像は検索すれば出てきますが、本当にすんごい美人！
日本人離れした目鼻立ちは、今見ても本当に美しくて、女優さんやモデルよりもキレイです。
女好きのスカルノ元大統領でなくても、夢中になっても不思議ではありません。
そんなデヴィ夫人とスカルノ元大統領の「初めての出会い」ですが、これには諸説あります。
先にスカルノ大統領がパーティーでデヴィ夫人を見初め、それに目をつけた東日貿易関係者が高級クラブホステスに仕立てて、改めて対面させたという説。
高級クラブで働くデヴィ夫人に東日貿易関係者が目星をつけ、高級クラブで対面させたという説。
他にも微妙に異なるバージョンがあるんですけど、大筋のところは変わりません。
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ただ、少なくとも、感動的な「運命の出会い」というには、あまりに生臭く感じるのは私だけではないはず…
そういう意味では、前述のオマーン元国王と大山清子さんの方が、よほど「運命の出会い」のイメージには近いといえるんじゃないでしょうか。
ともあれ、かくしてデヴィ夫人の「デヴィ夫人」になる一歩が踏み出されたわけです。
デヴィ夫人の先輩の悲劇的な最期
ちなみに、デヴィ夫人の「先輩」とも言える周防咲子さんですが、デヴィ夫人はこんなにも有名なのに、彼女のことはほとんど知られていませんよね。
周防咲子さんはインドネシアに渡った後、召使い付きの豪邸をあてがわれ、スカルノ元大統領の寵愛を受けていたそうです。
「バスキ夫人」といわれ、いわゆる愛人のひとりでした。
しかし、そんな暮らしもデヴィ夫人の登場により終了してしまい、スカルノ元大統領は周防咲子さんに興味を失ってしまったと言われています。
このあたりは周防咲子さんを主人公にした作品に詳しいですよ。
1959年、周防咲子さんはバスルームで手首を切り、自ら命を絶ちました。
この年はデヴィ夫人が「東日貿易の秘書」としてインドネシアに渡った年であり、まったくの無関係とは言えないでしょう。
ジャカルタ西北郊外に葬られたそうですが、市街地開発事業のため、現在は幹線道路になっているそうです。
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デヴィ夫人、インドネシアへ
1959年、デヴィ夫人は「東日貿易の秘書」という触れ込みで、インドネシアに送り込まれました。
当時、デヴィ夫人はわずか19歳です。
未成年ですし、言い方は悪いですが、ほんの小娘ですよね。
大手商社やバックの大物政治家、フィクサーが関わっているとなると、こんなに若い女の子を外国に送り込むなんて「利権ビジネスの犠牲」「人身御供」
とも思えてしまいます。
しかし、小娘は小娘でも、普通の小娘ではなかったのがデヴィ夫人でした。
貧乏で苦労したデヴィ夫人にとって、これはここで終わりのハッピーエンドのシンデレラ・ストーリーでは無かったんです。
デヴィ夫人が突きつけた条件
デヴィ夫人は「一世一代のチャンス」ときちんと理解していたんでしょう。
デヴィ夫人は、インドネシアに渡る条件をスカルノ元大統領と日本の両方に示していたと言われています。
スカルノ元大統領に対しては、正式に結婚し大統領夫人とすること。
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日本に対しては、日本側の賠償金ビジネスの窓口は自分だけとすること。
「正式に結婚して！」ぐらいなら言えそうですが、「賠償金ビジネスはすべて私を通せ！」なんて、19歳にそんなに簡単に出てくる言葉でしょうか？笑
ちなみに、勘違いしている人が多いのですが、デヴィ夫人はスカルノ元大統領と結婚してからインドネシアに渡ったわけではありません。
実際には、インドネシアに渡って3年ほどは多くの愛人のひとりだったそう。
一夫多妻が許されるインドネシアでも、さすがに外国人である日本人をすぐ妻にするというわけにはいかなかったのでしょうね。
デヴィ夫人と他の妻たちとの関係
誰もが羨むシンデレラストーリーを歩み始めたように見えたデヴィ夫人。
しかし、愛人時代から、デヴィ夫人はスカルノ元大統領の第一夫人や他の妻たちにイジメられたそうです。
第一夫人はファトマワティという名前で、スカルノ元大統領の３番目の第一夫人です。
え？３番目で第一？どゆこと？
ちょっとわかりにくいですよね？笑
要するに、ファトマワティ夫人の前に、スカルノ元大統領には離婚した妻が２人いたということです。
例えば、２番目の第一夫人のインギット夫人で、スカルノ元大統領よりも一回りも年上の妻でした。
その当時、スカルノ元大統領は大統領はおろか、ロクに稼がず、政治活動にのめりこんでいて、インギット夫人は夫を養ういわば「糟糠の妻」でした。
そんな糟糠の妻に対して、スカルノ元大統領は20歳も年下のファトマワティ夫人を第二夫人にしたいと言いました。
ぶっちゃけ、どういう神経してるんだと思うのは私だけではないはず。笑
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当然、インギット夫人は反対しましたが、スカルノ元大統領はインギット夫人と離婚して、ファトマワティ夫人と結婚しました。
この話は、スカルノ元大統領の性的バイタリティがよくわかるエピソードですよね。
このように、言わば「女たらし」のスカルノ元大統領を中心に据えた関係ですからね、ドロドロしないはずがないんです。
実際、デヴィ夫人は自身の著書では、ファトマワティ夫人のことを「姦婦」呼ばわりしていますからね。
この著書で紹介されているのは、簡単に言うと、
スカルノ元大統領は大統領になる以前に投獄されていたことがあり、その間にファトマワティ夫人が「間男」をした
このような話です。
しかし、このデヴィ夫人の著書は、書いてある内容を詳細に歴史的事実に当てはめると、時期的に合わないなどの食い違いが多いのも事実なんですよね。
デヴィ夫人は「事実」と認識していたとしても、客観的な信憑性は微妙なところです。
ただ、このような記述があること自体、デヴィ夫人とは関係が悪かったことを示していますよね。
何はともあれ、デヴィ夫人は1962年になりようやくスカルノ元大統領と正式に結婚。
晴れて第三夫人となり「デヴィ夫人」が誕生しました。
革命、亡命、パリ社交界デビュー、そしてデヴィ夫人は日本へ
この後、インドネシアではクーデターが発生して、スカルノ元大統領は失脚してしまい、デヴィ夫人も海外へ亡命を余儀なくされます。
復権できないまま、スカルノ元大統領は亡くなりました。
その後、デヴィ夫人はパリ社交界の華と言われて、多くの男性と浮名を流したり、別のセレブと揉め事を起こして刑務所に入ったりと波乱万丈な人生は続きました。
そして、日本へ帰国し、現在のように芸能界のご意見番として、その傲慢ともとれる強気な態度で有名に。
デヴィ夫人のブログや番組での発言で、炎上騒動が起こったのも一度や二度ではありませんよね。
しかし、懲りないというか、反省していないというか、ビックリするぐらい堪えていない様子のデヴィ夫人。笑
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デヴィ夫人にとっては、歩んできた激動の人生に比べれば、芸能界でのイザコザやバッシングなんて屁でもないのかもしれません。
そりゃ、一夫多妻の中で他の妻と争ったり、クーデターで亡命するのと比べれば、ね…笑
逆に言えば、これぐらいの鋼のメンタルが無ければ、文字通り、生き残れなかったとも言えるでしょう。
言いたい放題のデヴィ夫人のことを不快に思う人は多いかもしれませんし、その言動の是非はあります。
ただ、強靭な意思で必死に生き抜いてきた点だけは誰も否定できないのではないでしょうか。
そういう意味では、デヴィ夫人は「魔法使いに助けてもらったシンデレラ」に例えられるのは不本意かもしれないなと思う私なのでした。。。