泉ピン子さんがバラエティ番組に出演すると、炎上しがちなのは以前からです。
芸能界のご意見番的ポジションで、しかも毒舌な泉ピン子さんですから、以前からあまり好きではないという人も多いでしょう。
実際、雑誌のアンケートでも「嫌いな芸能人」ランキングの常連ですから。
ですが、ここ数年、泉ピン子さんの炎上の仕方が少し変化し、さらに炎上しやすくなったように感じるんですよね。
そこで今回は、泉ピン子さんが以前にも増して嫌われ炎上する理由について考察したいと思います。
泉ピン子 以前の炎上パターン
以前の泉ピン子さんが炎上するパターンは、割といつも決まっていました。
共演した別の芸能人に対して、ほぼ暴言のようなキツい言葉を投げて、相手を泣かせたり困らせる様子を視聴者が見て、炎上していたんです。
その中からいくつかピックアップしてみました。
2012年4月「ペケポン」での泉ピン子大炎上
2012年4月、フジテレビ系の「ペケポン」で、司会のくりぃむしちゅー・上田晋也さんが休演したことがありました。
急遽、代役として、ローカルタレントのお兄さんである上田啓介さんが出演。
当然、お兄さんはピンチヒッターな上に、ローカルタレントですから慣れていません。
しかし、泉ピン子さんはキツい言葉を投げかけました。
「素人」
「お前の年収なんか1日で稼ぐ」
これには視聴者から「酷すぎる」と批判が殺到し、大炎上したのでした。
2014年1月「ジェネレーション天国」での泉ピン子大炎上
2014年、フジテレビ系の「ジェネレーション天国」で、アイドルグループ・アイドリング!!!の菊地亜美さんと共演した泉ピン子さん。
菊地亜美さんのトーク等に対して、キツい言葉を言い放ちました。
「つまらない」
「ただのクソ生意気なガキね」
「愛嬌がない」
「あとどれくらいでいなくなるか楽しみにしてるから」
最終的に、菊地亜美さんは俯いて涙を流しているように見えたことから、視聴者から「いじめだ」「ひどい」と批判が殺到し、大炎上しました。
泉ピン子 えなりかずきとの確執
炎上とは少し違いますが、泉ピン子さんが世間で話題になったものでは、えなりかずきさんとの不仲・確執騒動がありました。
人気ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」で親子を演じた2人ですが、えなりかずきさんの方から共演NGを突きつけたという話です。
泉ピン子さんがえなりかずきさんに対し、私生活にまで干渉した、いじめのようなキツい言動をしていた、えなりかずきさんの母親と揉めた等の週刊誌報道がありましたよね。
橋田壽賀子さんら第三者のコメントもありつつ、泉ピン子さんもインタビューで「恩知らず」と激怒。
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しかし、後に泉ピン子さんは「母の日や誕生日には花をもらっている」と語る等、関係は修復されつつあるようなコメントも出しています。
結局のところ、本当の真相はわからないまま、騒動は収束しました(えなりかずきさんとの共演はまだありませんが…)
この騒動に対して、世間の反応の大半は、泉ピン子さんを批判するものでした。
特に、母親気取りで私生活にまで口を出すことには、「実の母親がいるのに失礼すぎる」「何様だ」といった声も多かったですよね。
最近の泉ピン子の大炎上
このように、以前の泉ピン子さんの炎上は、基本的に泉ピン子さんの他の芸能人に対する言動が発端となることがほとんどでした。
毒舌で辛辣な言葉や、何様だと言いたくなる偉そうな態度に、不快感を感じる人が多かったのでしょう。
しかし、ここ数年は少し様子が違うんですよね。
象徴的だったのがNHK「あさイチ」での炎上です。
2024年1月「あさイチ」での泉ピン子の炎上
2024年1月、NHK「あさイチ」に出演した泉ピン子さんは、テーマである「冬の洗濯」について、番組進行を無視するかのほうな暴走トークを見せました。
失敗しないニットの洗い方を紹介しようとすると、、、
「私、買わないもん、洗濯機に使えないセーター。大丈夫なのしか買わない! ブラウスなんて買わない、アイロンできないから」
洗濯表示について説明しようとすると、、、
「そんなもんいいわよ、そのまま入れちゃう」
便利な洗濯アプリの紹介があると、、、
「ハッキリ言って、70(歳)以上のばあさん、わかりません。世の中、全国調べてみて。わかんない人のほうが多いから!」
このように、いちいち話に割り込んで、水を差す持論を喚く泉ピン子さんの様子に、スタジオ内も困惑していました。
当然、視聴者からは大ヒンシュクです。
「うるさい。ちょっと黙ってて」
「泉ピン子のせいで朝からイライラさせられた」
「進行の邪魔するな。迷惑」
X(旧ツイッター)ではこのような意見が多く見られ、大炎上していました。
泉ピン子が変わったから炎上の仕方も変わった?
この炎上は、これまでのような特定の誰かに対する暴言とは少し違います。
かといって、泉ピン子さんのこの「あさイチ」での振る舞いは、以前とは違うものでしょうか。
…そんなことないですよね?笑
以前から、泉ピン子さんは、基本的にやりたい放題・言いたい放題の人です。
さらに言えば、言いたい放題でやりたい放題の中に、他の芸能人への暴言があって、それで炎上することが多かったんです。
この「あさイチ」でも言いたい放題ではありました。
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ただ、「ペケポン」での上田啓介さんや「ジェネレーション天国」での菊地亜美さんへの暴言ほどの暴言とまでは言えない程度。
つまり、泉ピン子さんにとっては、この程度は通常運転です。笑
そういう意味で、彼女自身が以前から大きく何かが変わったわけでもないんですよね。
ではなぜ、このような炎上になってしまったのでしょうか?
泉ピン子
泉ピン子さんには、以前から「毒舌」「うるさい」といった批判ももちろんありました。
ですが、そう言われながらも、今回ほどの嫌悪感とまではいかず、所詮見ているだけの視聴者にとっては「キャラの強いおばさん」だったわけです。
…共演者やスタッフにとっては違うかもしれませんが。笑
それが今回、実害は無いはずの視聴者でも、強い嫌悪感を持つに至ったことにはいくつか理由があります。
番組と泉ピン子がミスマッチ
NHK「あさイチ」は、生活に役立つ情報を見ながら、朝をほのぼの穏やかに過ごしたい人が好む番組です。
そんなほのぼのした雰囲気を、泉ピン子さんはブチ壊してしまいました。
これではこの番組を愛する人から嫌悪感を抱かれても無理はありませんよね。
泉ピン子さんにしてみれば、番組を盛り上げようとした結果だったかもしれません。
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実際、番組で泉ピン子さんは、自分と同世代の目線からのコメントとして「アプリなんかわからない」という趣旨の発言もしていて、視聴者を代弁しようとしているようにも見えます。
しかし、そんなものは求められていなかったということです。
仮に泉ピン子さんと同じように「アプリなんかわからない」と思う視聴者がいたとしても、雰囲気をブチ壊すようなぶった切りは求めていないんです。
かといって、泉ピン子さんがトーク番組に出演して、黙ってニコニコ話を聞くなんて姿はありえませんよね?笑
完全に、番組と泉ピン子さんのミスマッチなんです。
なぜ「あさイチ」が泉ピン子さんをキャスティングしたのか謎でしかありませんが、お互いにとってマイナスでしかない組み合わせでした。
これが例えば、「熟女王座決定戦!ガチンコ毒舌バトル」とか「ダメ出し50連発!ご意見番大集結スペシャル」なら話は違ったんでしょうね。笑
時代の需要と泉ピン子の認識のズレ
現在は、泉ピン子さんに限らず、ほんのちょっとしたことで簡単に炎上する時代です。
そうなると、制作する側は「不確定」や「予測不可能」な要素は極力無くしたいと考えます。
実際に、生放送番組はどんどん減っていますし、仮に生放送であっても、厳密なタイムテーブルの下、台本に忠実に進行し、既定路線からは外れない番組が多くなりましたよね。
そして、視聴者もそういう既定路線をつまらなく思う一方で、お約束の展開に安心しているところもあるんじゃないでしょうか。
作る側も見る側も、社会全体としてテレビに刺激を求めなくなっているんですよね。
物足りない人はYouTubeやNetflix等で満たせばいい話だからです。
しかし、不確定だからこそ緊張感があったり、予測不可能だからこそ思いがけないヒットが生まれたりするのも事実。
泉ピン子さんは、まさにそういう芸能界を生き残ってきた人です。
彼女からすれば、ただ座って無難なコメントを言うよりも、物議を醸すかもしれないけど大ウケするかもしれないコメントをすることこそが仕事だと捉えているんでしょう。
ある意味、泉ピン子さんなりに「自分の役割」を真面目に果たそうとしているんです。
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ただ、悲しいことに、もうそれは時代の需要からは外れてしまいました。
そうなると、制作する人間の中でも浮いてしまいますし、視聴者から見ても異質な存在に見えてしまいます。
異質なものを排除しようとするのは、生き物の本能ですから、どうしても非難されやすくなってしまいます。
泉ピン子さんは「ピン」ではなかった
私は、個人的には、泉ピン子さんが以前よりも些細なことで炎上しやすくなったのは、この理由が一番だと思っています。
それは、泉ピン子さんは「ピン」ではなかったということです。
どういうことか?
泉ピン子さんの毒舌や偉そうな態度は、ある意味、彼女の「芸風」です。
しかし、その芸風は、世間に受け入れてもらうためには、ピンで成り立つ芸では無かったということです。
泉ピン子さんは橋田ファミリーの旗振り役と言われるように、橋田壽賀子さんから目をかけられていた女優です。
橋田壽賀子さんは「全然友達なんかじゃない」と言いつつも(笑)、公私ともに交流が深かったのは事実でしょう。
実際、泉ピン子さんと橋田壽賀子さんの共演する番組は多かったですし、泉ピン子さん単独で出演するときにも、橋田壽賀子さんの話題が全く出ない方が珍しかったですよね。
そして2人が共演する番組では、いつも通り言いたい放題・やりたい放題の泉ピン子さん。笑
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そんな彼女に対し、橋田壽賀子さんが「あんたいい加減にしなさい」「恥ずかしいからもう止めなさい」と嗜めるシーンをよく見ませんでしたか?
橋田壽賀子さんにそう言われて、渋々、ブツブツ文句も言いつつも、矛を収める泉ピン子さん。笑
そこまで、その一連の流れが泉ピン子さんの芸であり、芸風だったんです。
つまり、泉ピン子さん単独のピン芸ではなく、橋田壽賀子さんとのコンビ芸だったんですよね。
だからこそ、視聴者は泉ピン子さんのやりたい放題・言いたい放題にイラッとしつつも、橋田壽賀子さんが窘めてくれることがわかっているから、落ち着いて観ていられました。
橋田壽賀子さんが共演されていない番組では、泉ピン子さんが暴れ始めても、共演者が「橋田先生にそれ言っちゃいますよ」等と言えば、同じ効果が生まれました。
しかし、橋田壽賀子さんは2021年にご逝去。
こうなると、ボケのいないツッコミ、ツッコミのいないボケのごとく、泉ピン子さんは空回りするばかりです。
泉ピン子さんの振る舞い自体に変化は無くても、芸として成り立たなくなってしまったため、視聴者はイライラするだけになってしまったのではないでしょうか。
泉ピン子 今後の芸能界でどう生き残る?
正直なところ、泉ピン子さんは、少なくとも地上波のトーク番組やバラエティ番組では、話せば話すだけ非難の対象になるでしょう。
どうしてもトーク番組等に出演するなら、CS放送やNetflix、ABEMA TV等の方が可能性があると思います。
個人的には、泉ピン子さんには本来の本業(?)である女優業で頑張ってもらいたいですね。
演技力はもちろんのこと、観ていて「これは泉ピン子さんにしかできないな」と思う役柄がやはりある人だと思うので。
ただし、現場の人間に嫌われてしまっては、女優業とて危ういと思うので、泉ピン子さんはやりたい放題のままではいられないとは思います。
「若い奴らにそこまで気を遣ってまで、仕事なんかもうしたくない!」
もし、泉ピン子さんがそう思って振る舞いを改めないなら、やはりここでもミスマッチが生じてしまうので、残念ながら、泉ピン子さんをテレビで観る機会は失われてしまうでしょう。
どうなることか、天国の橋田壽賀子さんも、少し呆れながらご覧になっているような気がするのは私なのでした。。。